『ものいう木造空間力』の魅力 |
「ウッドテックサービスE&C」代表1級建築施工管理技士福井克也さん(H12 工学部大学院環境デザイン専攻修了) |
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仕事の概略 | |
大阪の住宅会社で設計と商品企画を担当。6年在籍し、取引先の静岡県の耐震工法開発会社に転職。耐震実験や省庁認証業務の傍ら、大学時代に習得した語学を生かし、中国や韓国に「日式」耐震工法住宅を多数建設指導、しかし急激な円高であまり売れなくなる。社内起業し同工法を普及促進する「ウッドテックサービスE&C」を開設。地元の天竜無垢材と耐震構法をミックスさせたデザイン住宅を建設。設計業務の傍ら天竜地域の木材生産者とエンド工務店をつなぐ事業計画の策定、山主や製材業者に補助金を下す業務を行う。 |
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職歴 | |
1969年 | 大阪府堺市に生まれる | |
1987年~ | 地元で電気工事士として2年間修行 | |
1989年~ | 自転車で日本一周 旅先で多くの大学生達と出会う | |
1991年~ |
工学部環境デザイン学科に入学。 同時にドイツ語学校に通う。 |
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1996年~ |
旧タカスギ建設に入社 商品開発部勤務 「21世紀の住宅像」アイデア小論文コンペ(建築研究所主催) 最優秀賞 |
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2003年~ |
静岡の木構造開発会社にて耐震技術の開発 実大実験などを担当 主に韓国と中国に日本の木造住宅を建設指導。輸出用の構造体設計。 東村山地区まちづくり事業コンペ(東京都主催)合理化住宅提案 4位入選 |
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2009年~ |
個人事務所設立後の業務 耐震住宅設計監理多数、店舗・住宅改修請負、 H21年度木造住宅市場活性化事業(国土交通省)提案プロポーザル作成請負(採択) 「ワンストップ型地域工務店支援拠点整備に関する事業」 同補助金により、地域木材を活用したモデルハウスを建設・「ひのきの家協議会」運営参画。 以降、H24地域木造住宅ブランド化事業(同)他3事業、プロポーザル作成請負(採択) 福島県被災地に高齢者向け住宅を設計監理ほか |
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大学時代の思い出 | |
環境デザイン学科の実習で石、土、金属まで様々な素材に手に触れ、加工し、モノ作り大好きになりました。「イメージをカタチにする喜び」ですよね。今でも図面を引いて、お客様に色々な家具や建物を作っていて、学生時代とやっていることは全く同じです。 環境デザイン学科は美術から工芸、建築まで、まさに日本版の美術工芸建築学校「ドイツバウハウス」ですね。様々な分野の専門家の教員と一堂に出会え、アドバイスを頂き、気軽にお話をさせて頂いた事が、私の様々な好奇心のベースとなっています。ドイツに留学させて頂いたこと、20年続く世界の友人を含め、私の一生モノの有難い財産です。 |
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趣味 | |
旅行です。 世界の建材メッセを見て廻りたいです。おもちゃ箱みたいで楽しいです。日本は主に売れるものを展示しますが、外国の展示会は売れなくても作りたいものを大真面目に展示してるのですね。 |
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大学や校友会に望むこと | |
当時、失礼ながら最も不人気であった竹嶋ゼミの竹嶋祥夫教授の、昨年の退官パーティーに、なんと歴代ゼミ卒業生の半数以上が参加しました。実は皆が暖かく厳しいご指導に感謝している故と思います。卒業生はそれぞれの分野で輝いていましたよ。心暖まるすばらしいパーティーでした。社会人となると不条理は色々とありますから。今考えるとあの厳しさが社会の基準なのですね。私の学生時代は何とも稚拙で生ぬるく子供だったと思います。 学生さんたちに厳しく「すべきこと」を教えていただき、その上で好奇心の窓を広げてあげてほしいと思います。 |
これからもますますご活躍されることを祈念しております。 | |
(記事・レポート:広報事業部 神馬 克之) |